ポルターガイストのファスティディオ

 燕尾服のゴーストは、目を踊らせながらスイーッと樽だらけの部屋をまわってみせた。自分の言ったことに、ミラたちはいったいどんな反応を見せてくれるのか、それが待ちきれないといった様子だった。
 「クラッドウェ……なんだって?」フレッドが肩をすぼめて天井の方を向いた。
 「クラッドウェル・アンド・ブリュースター!」燕尾服のゴーストは空中で宙返りしたあと、胸をそらして叫んだ。
 「それがこの部屋の名前なのかい?」ミラが怪訝そうに聞いた。
 「ああ、そうだとも!――まあ、正確にはこの先の部屋の名前だが」
 燕尾服のゴーストが恭しくお辞儀をして、自分の後ろにある赤いドアを示した。三人はいっせいにドアを見つめた。
 「さあどうぞ。久方ぶりの客人――それも、ホグワーツの悪ガキどもをご案内だ」
 ドアがギーッと独りでに開いて、ゴーストが威厳たっぷりに手招きした。ミラとフレッドとジョージはしかたなく、促されるままについていった。
 中に入ってすぐ見えたのは、カウンターと、その上に置かれた灯りの点いていないランプだった。
 ミラたちは、さらに部屋の真ん中まで入っていった。壁に沿って置かれた木製のキャビネットには、目盛りの狂った台秤やら黒焦げの大きな角、それによくわからない文字や線で埋め尽くされたが並んでいる。どれもこれも埃で汚れていて真っ白だったが、この場所がなにかしらの店だったということはミラにもすぐわかった。
 「なんだい、このちっぽけな店は」部屋を一通り見渡したフレッドが言った。
 「失敬だな、君は!」ゴーストが赤い目を細めてフレッドを睨んだ。「君たちが今立っている場所はホグズミード村で一番繁盛している――いや、失礼。繁盛していた、だな。さらにいうと、もう営業さえしていないんだが――まあいいや……ここはホグズミード村の雑貨屋『クラッドウェル・アンド・ブリュースター』。そして私は、それに住み着くポルターガイストさ」
 「ホグズミード村だって⁉
 ゴーストが話し終えたとき、フレッドとジョージがあまりに大きな声で叫んだ。ミラはびっくり仰天してその場に棒立ちになった――ちょうど店の細長い窓から射し込む月明かりを見て、無事に地上に戻ってこれたのだと実感が湧いてきたところだった。しかしそれよりもひどく驚いていたのは燕尾服のゴーストのほうだ。双子のつんざくような大声にゴーストは悲鳴をあげて飛びのいてから、そのまま白い大きなキャビネットの中に消えていってしまった。
 「僕たちは、なんともすばらしい抜け道を見つけたようだ」
 「ああ、フレッド」
 ミラには双子の言うことがどういうことなのか、まったく意味がわからなかった。首をかしげているミラに、ジョージがフッと小バカにするような笑いをして言った。
 「ミラは日本にいたから知らないか。それに、このことはまだ君に教えたことがなかったな」
 「もったいぶらずに教えておくれよ」ミラが肩をいからせて言った。「ここがそのホグズミード村だと、なにがあるというのさ」
 フレッドとジョージは顔をお互いに見合わせて、ニヤリと笑った。
 「ホグズミード村は、イギリスで唯一、魔法族しかいない村なんだ」
 フレッドは、まるで赤ん坊でも見るような目をミラに向けて、それから続きを話しだした。
 「立ち並ぶ店はもちろん、全部魔法族のためだけの店さ」
 「パブに、お菓子屋に、美容室まで、いろいろあるぞ。しかしなんといっても……一番最高なのはゾンコの『いたずら専門店』!」
 ジョージが言い切った。そして、今回の脱走は今までで一番大成功だったとフレッドと固く握手した。
 「きみたちにとって、ここが素晴らしい村だということなんとなくわかったよ」ミラは思ったことを正直に言った。「しかしそれって、ダイアゴン横丁と何が違うんだ?あそこにだって魔法使いのお店はたくさんあるだろう」
 「何が違うんだって⁉」
 フレッドはミラが致命的に失礼なことを言ってくれたといわんばかりに、顔をしかめて両目をつぶった。
 「いいかい」ジョージがミラの肩を叩いた。「僕たちがダイアゴン横丁に行けるのは休暇中だけ。これは間違いないよな」
 ミラは頷いた。
 「ところがどっこい」フレッドが言った。「『ホグズミード週末』だ。ホグワーツの生徒は週末に何回か、ホグズミードに遊びにいくことが許されているのさ」
 双子の頭が同時に動いて、二人ともミラをじっと見つめた。ミラはまだ納得できないという顔をした。
 「たしかに初耳だった」ミラは言った。「でも、おかしな話じゃないか?だって、そうだよ、私たちホグワーツに入学してもう五ヶ月以上も経つのに、週末はいつもみんな宿題の話ばかりだ。ホグズミードの『ホ』の字も聞いたことがない……」
 ミラが自分の意見を聞かせたあと、フレッドとジョージがまるでその返事を待っていたというふうに、いままでよりいっそうニヤニヤしはじめた。
 「そりゃあ、そうだろうとも」ジョージが言った。「『ホグズミード週末』が許可されているのは三年生以上の生徒だけなんだから」
 「ほう」
 ――どうりで今まで話を聞かなかったわけだ。いや、もしかしたらどこかで聞いていた気もしなくはないが、どちらにせよミラが興味を示すことはなかっただろう。それに、三年生なんてまだまだ先の話じゃないか。そう、私たちはまだ……
 「……まずいじゃないか!」自分たちが大変なことをしでかしていることにようやく気づいたミラは、とたんに真っ青になった。「私たち、まだ一年生だぞ!」
 「おお、悪友よ。冗談はそのボロのゴーグルだけにしてくれたまえ」フレッドがミラのゴーグルを指でつついて、わざとらしく困ったような顔をした。「一年生だから最高なんじゃないか」
 「僕たちはこれから、同級生たちより二年も出し抜いてホグズミード村に通えることになったんだぜ」まだ笑いが止まらないジョージが胸を張った。
 「まあ、概ね彼らの言う通りだな」
 ゴーストがいつの間にかキャビネットから顔だけ突き出していた。それから、体をブルッと振って気を取りなおし、ミラを通り抜けて、店のカウンターの前をフワフワと漂いながら続けた。
 「しかし本当にここに辿り着いたやつは初めてだ。それも、一年生ぽっちがな」
 「ねえ」ミラは真っ青な顔をゴーストに向けた。「ずっと気になっていたんだが、どうして私たちがホグワーツの生徒だってことを知ってるんだい?」
 ゴーストは得意げにニヤリと笑って、ヒョコヒョコと上下に揺れた。
 「そりゃ知ってるさ。鏡の裏の抜け道をこの店につなげたのは何を隠そう、このファスティディオ様だからだ」
 「ファスティディオ様・・・・・・・・・?」ミラは言った。
 「無論、私の名だ――お前、魔女のくせに鈍いやつだな」
 「それは言えてる」フレッドとジョージがミラを見ながら静かに言った。
 ミラはフレッドとジョージの頭をそれぞれコツンと叩いてから、ファスティディオを睨みつけた。
 「それじゃあ君は無意味に扉が多い廊下に、気味の悪いマネキンだらけの部屋わざわざ・・・・ホグワーツにつなげた。そうだね?」
 ミラはさっきまで自分たちが通ってきた部屋を思い出して、それまで青白かった顔を今度はレンガのように赤くした。
 「その通り」ファスティディオはつまらなそうに言った。「私としても不本意だった」
 「不本意?」
 「不本意だとも」ファスティディオは言った。「昔はホグワーツなんかにつながってなんかなかったんだからな」
 「なにがあったのさ?」ジョージは興味津々だ。
 「頼まれたんだ」ファスティディオは急になにかを懐かしむような遠い目つきをした。「ここの、元店主に」
 「元店主だって?」フレッドが聞いた。
 「そうだ」
 ファスティディオが指をパチッと鳴らすと、白いキャビネットから古めかしいバイオリンが飛び出してきた。バイオリンは宙を舞いながら勝手に演奏をはじめた。まるで、巨大な黒板を千本の生爪で引っ掻いたような、なんとも不愉快な音だった。
 「店主の名はオフィーリア・クーパー」
 ファスティディオは目をつぶって感傷に浸るような顔をして言った。どうやらバイオリンで悲しげなメロディーを奏でているつもりらしい。
 「あれはそうだな……百年前……いや、もっと昔だったかもしれない」ファスティディオは空中でぷかぷかしながら、指揮者の物まねをしはじめた。「オフィーリアはホグワーツに通う生徒だった」
 「今思えば、最初から最後まで不思議なやつだったよ。私は、ここで店を開きたいという人間を少しばかり脅かすことが仕事だった――そう、君たちがおそるおそる通ってきたあの部屋さ。あのころはもっと恐ろしい部屋や罠がまだまだあった……」
 ファスティディオはしわくちゃな年寄り亀のような顔になった。
 「オフィーリアがいくつかの部屋を見て、恐れ、『こんなところで店は開けない』と降参してくれればそれでよかったんだ。彼女が悲鳴を上げて店から逃げ出せば、ここの前の前の・・・・家主――つまり、オフィーリアよりも前にこの店を管理していた女だ――彼女から預かっていた頭金でそのまま大儲けできるはずだったし、私もポルターガイストとして退屈せずにすんでいた」
 ファスティディオはここでいったん口を閉じると、クラッドウェル・アンド・ブリュースターに沈黙が満ちた。ミラはそれまでの恐れや怒りをすっかり忘れて、もっと話してほしいという落ち着かない気持ちでファスティディオを見つめた。嫌な音を立てていたバイオリンがぱたりと静かになり、キャビネットに吸い込まれるように引っ込んでいった。
 「しかし、オフィーリアは違った。あのとき、彼女はまだ五年生だったのに、地下牢にある罠をすべてかいくぐり、さらには私が魔法で作り上げた化け物まで倒してしまった」ファスティディオは肩をちょっとすぼめた。「当然、ここまでだと思ったよ。もともとの家主はいままでの悪事によって逮捕され、また私は独りぼっちでこの空き家に取り残されるんだろうとね」
 「それが違った。だからここは『クラッドウェル・アンド・ブリュースター』なんだろう?」とフレッドが聞いた。
 「きみは、そこのへんてこりんな頭の魔女と違って察しがいいな」ファスティディオは干からびた甲高い声で答えた。
 「オフィーリアは地下牢で遊んでいたとき・・・・・・・に私がポロリとこぼした取引について話しはじめた」
 「取引?」ジョージがまっさきに聞いた。
 「オフィーリアが店を開いたあと、毎月一日以上は私が問題なく楽しめることを保証するなら、それ以外の時間はほぼ放っておいてやるってね」ファスティディオは答えた。「彼女はあんな目に遭っていても、ずっと店のことについては真剣だったわけだ」
 フレッドとジョージはもうなにも聞かなかった。そうしなくたって、興奮したファスティディオの様子を見れば、すぐに続きを語りだすことはわかりきっていたからだ。
 「そうして私たちは取引をした。私としても生活のほとんどは地下牢で空しくうるさい音を立てるだけだったし、これからホグズミード村でも騒げるようになるのであれば好都合だった。互いにとってなんとも素晴らしい取引だろう――しかしあろうことか、あいつはこのファスティディオ様にさらなる補足をつきつけたんだ!」
 熱に浮かされたファスティディオの話は止まらない。
 「『私のお店を繁盛させるためにも、騒がしくするのは夜の九時以降にしてほしい』だとさ!」ファスティディオはそのときを事細かに思い出したかのようにゲラゲラと笑った。「もちろん、私はタダで条件を飲むような暢気なポルターガイストではない。『それならば毎月一日以上ではなく、二日以上にしろ』と交渉して、ようやく今度こそ取引が成立したんだ!」
 ファスティディオの甲高い笑い声がますます大きくなった。その笑い声をよそに、フレッドがミラの顔を覗き込んだ。
 「さっきからずっとボーッとしてるのか?」フレッドは続けた。「あのポルターガイストが言った『へんてこりんな頭』っていうのを気にしてるんなら、放っておけよ」
 ミラは答えなかった。ボーッとしているのはその通りだったが、べつに「へんてこりんな頭」という言葉を気にしていたわけじゃない。ミラはただ、「オフィーリア・クーパー」という魔女についてずっと考えていた――どこかで聞き覚えがある名前だったのだ。
 「ファスティディオ」ミラは言った。「『オフィーリア・クーパー』について、もっと聞かせておくれよ」
 「ほう、オフィーリアのことが気になるのか」ファスティディオはミラの突然の質問に驚いた素振りを見せた。「不思議なやつだった……さっきも言っただろう?ポルターガイストごときには計り知れぬなにかが・・・があったのだろうな。『クラッドウェル・アンド・ブリュースター』はご覧のとおり、お古のローブとガラクタしか並んでなかったが……それなのにどうしてか、毎日繁盛してたよ」
 オフィーリア・クーパーについてはまだなにも思い出せないままだった。しかしそれとは別に、このファスティディオというポルターガイストは――それこそうわべだけでは文句を言っているものの――オフィーリア・クーパーに対してなにか尊敬と好意の入り混じった感情があることにミラは気づきはじめていた。
 実際にファスティディオは、まだまだ彼女について話し足りないというふうにミラの顔色を窺いながらまた口を開いた。
 「それから彼女は、今までの恐ろしい部屋は二つまでにしてホグワーツにつなげてくれと私に頼んだ」ファスティディオは噓臭いため息をついた。「断る理由もなかったからその通りにしたがな。……それまでに何人かの生徒が鏡の裏を通ってこちらに来たようだが、全員マネキンに驚いて戻っていったよ」
 「あれは悪趣味だったぞ」ミラはフンと鼻を鳴らした。
 「昔は迷い込んだやつを襲うように魔法をかけてたんだ。だがそれもオフィーリアにやめろと言われてやめた」ファスティディオは言った。「つまり、貴様らは命拾いしたんだ。今の時代でよかったな、ええ?」
 「その不気味は部屋はともかく、商売は上手くいっていたんだろ?それなのにどうして店じまいすることになっちまったのさ」
 それまで静かにしていたフレッドが口を挟んだ。ファスティディオは風船がパチンとはじけたように急に神妙になった。
 「孫が産まれるからと、そう言って店を出て行った。どこに行ったのかもわからない」
 ――やはり、私の勘違いだったのだろうか。ファスティディオの話をここまで聞いていたミラは思った。オフィーリア・クーパーについて、なにもピンとくるものはない。そもそも、日本育ちであるミラがイギリスの――それも百年も前の――魔女など知る機会が本当にあったのだろうか。考えれば考えるほど、自分の大きな思い違いだったような気がしてきた。
 「それで」ジョージがファスティディオを見上げた。「オフィーリアがいなくなってから今まで、ファスティディオはどうしていたの?」
 「簡単なことだよ、双子の卵くん」ファスティディオがあやすように答えた。「暇をしていた。彼女がいなくなってから数十年間、ずっとな」
 「どうして?」フレッドが残念そうな目つきをした。「オフィーリアがいなくなったんなら、きみはもう自由の身じゃないか。ホグズミードで悪戯し放題できたはずだろ?」
 フレッドの言葉に、ファスティディオはウームと唸った。なんと答えればいいのか、自分でもそれがよくわかっていないといった様子だった。
 しかし、ミラにはなんとなくファスティディオの気持ちがわかっていた。
 話を聞くかぎり彼とオフィーリアの間に奇妙な友情があったことは明白だ。どんな形であったにしろ、地下牢でずっと独りだったファスティディオを救い出したのはオフィーリアだったに違いない。長い年月をかけて、ファスティディオとオフィーリアは互いに全幅の信頼が置けるような関係になっていったのではないだろうか。そんなオフィーリア・クーパーが突然姿を消したとなれば……
 「ファスティディオ、君は今――いや、これまでずっと……寂しい気持ちなんだ。そうなんだろう?」ミラは言った。「だからもうここ何十年も悪戯する気も起きなくなってるんだ」
 「寂しい?この私がか?」ファスティディオの眉毛が吊り上がった。「バカなことを言うな。だからお前は鈍感なんだ。この、へんてこりん頭の魔女め」
 「じゃあ、それを証明してみせてよ」ミラの唇が歪み、意地悪そうにほくそ笑んだ。「簡単だよ。今から、ホグズミードで暴れてくるといい」
 「急に何を言い出すんだ?」
 フレッドは、まさかあの・・ミラが悪戯をそそのかすなんて――それもポルターガイストなんかに――とでも言いたげに眉根に皺を寄せた。
 ミラはファスティディオを横目に、シッ!と唇に人差し指を当て、双子だけにこっそり耳打ちした。
 「自由にホグズミードを見て回りたくないかい?……いい考えがあるんだ」
 ミラはニヤリと笑い、次にファスティディオの顔をじっと急かすように見つめてみせた。ファスティディオはとたんに居心地の悪そうな表情をして、「アホらしい」だの「今更……」だのと、他にも似たような言い訳をブツブツつぶやいていた。
 「できないのかい?」ミラは腰に両手を当てて心底残念そうな声で続けた。「そうか……やはり悪名高いファスティディオ様も、ピーブズには敵わないってことだな……」
 「ピーブズ?」
 ファスティディオはまだ少しだけバツの悪そうな顔を残していたが、声色にははっきりと不快な気分が混じっていた。間違いなく、自分が何者かと比較されたことへの対する嫌悪感の表れだった。
 ミラの横でジョージがふっと笑い、フレッドが見慣れたニヤリ顔を広げた。ミラがなにをしたいのか、どうやら二人にも伝わったようだ。
 「ホグワーツにいるポルターガイストさ」最初に加勢したのはフレッドだ。「あいつは朝だろうと夜だろうとお構いなしにずっと騒いでいるんだ」
 「ああ、本当に……あれは史上最悪・・・・のポルターガイストだよ」ジョージもすぐに会話に混ざって、肩をすくめた。
 「ほーう?」
 ジョージの「史上最悪」という言葉に、ファスティディオの眉がぴくりと動いたのをミラは見た。
 「つまり、君たちの言いたいことはこうだな?」ファスティディオの赤い目が、みるみると血走っていく。「たかだかホグワーツの生徒相手にいい気になっているポルターガイストより、このファスティディオ様が劣ると……そう言いたいんだな?エッ?
 突然、クラッドウェル・アンド・ブリュースター全体がガタガタと音を立てはじめた。キャビネットが危なっかしく揺れ、天井から吊り下がった電球がさらに頭上に落ちかけていた。フレッドが、ジョージとミラのセーターを握れるだけ握り、自分の方へ引っ張った。
 三人は慌ててその場にしゃがみこみ、両腕で頭を覆った。ガラスの割れる音と棚が大きく軋む音が止むまで、ミラは床をじっと見つめながら耐え続けた。

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